Rimの家庭でできる「ゆる」モンテッソーリ子育て in Hawaii

ハワイでのワーママ子育て雑記。ハワイ生活、モンテッソーリ、発達心理学などのテーマも。

出産入院グッズ: 意外と役に立ったもの

こんにちは。

今日は次女を産んだ時に活躍した入院グッズをご紹介します。

病院によって違うと思いますが総じてアメリカの病院はほんっっっとうに何もない!😂

なので通常自分ですべて持っていくことになります。

今回は基本的リストに加えて今回意外と役に立った便利グッズもご紹介します。

 

 

 

アメリカの出産入院事情

アメリカの出産というと、日本と比べて短いのはよく知られていると思います。

よく聞くのは経腟分娩で1-2日、帝王切開で3-4日です。

なので経腟分娩だと特にほとんど入院はあってないようなもの? というくらい短いです。

病院によっても違いますが、アメリカの出産入院はほとんどが個室で母子同室、そしてパートナーと一緒に泊まるのが一般的です(コロナ禍で入院人数が制限された時にはパートナーが泊まれない時もありました)。

 

私の出産入院体験

私は前回の出産同様、予定帝王切開だったので入院するのは4日くらいです。ただ、今回も前回同様、癒着胎盤と言われていたのでもし出産時に胎盤が剥がせないようならそのまま子宮摘出になるとも言われていました。

なので、入院が長引くことも考慮して5-6日分の物を詰めました。

 

 

基本的入院グッズリスト

You Tubeやブログで出産入院リストを載せてる人は沢山いますね。私も何人も渡り歩いて自分のリストを作りました。

以下が持ちもの基本リストです。

自分用、ベビー用、その他に分けます。

-------------------------------------------------------------------

自分用

  • 保険カードと財布(日本だったら保険証や母子手帳も)
  • お薬手帳(常用薬がある人)
  • パジャマ・入院着 - ボタンがある前開きタイプかクロスタイプで授乳しやすいものが良い
  • 授乳セット(授乳ブラジャー、母乳パッド、授乳ケープ、乳頭保護カバー、ラノリンクリームなど必要に応じて)
  • ステンレスボトルやウォーターボトル - 寝たままでも飲みやすいストロータイプが便利
  • 産褥ショーツ - アメリカの産院では大体メッシュの使い捨てショーツをくれますが、それが苦手な時は自分のを持っていくといいかも。
  • 室内履き - スリッパタイプで滑りにくいものが楽
  • ビーチサンダル - シャワーを使う予定ならシャワーの中で履けるもの
  • ブランケット - 病院のもあるけど自分のを使いたい時に
  • 退院用の服
  • 腹帯 - 病院でもくれる時が多いけど自分のを使いたい時。出産後お腹の傷を守る役目とお腹の戻りを助けるため
  • 大きめナプキン - ほとんどの病院でくれるけど、私は予備も持参
  • 洗面セット(シャンプー、コンディショナー、洗顔石鹸、歯ブラシ、歯磨き粉、マウスウォッシュ、ボディウォッシュ、ボディクリーム、スポンジ、化粧水や保湿クリーム、ヘアゴム、コットンと綿棒、ヘアターバン、その他自分が普段使うもの)
  • ヘアドライヤー - 使う人用
  • メガネ・コンタクトレンズ - 使う人用
  • 靴下 - 滑り止めが付いているものが安全。ほとんどの病院でくれる。
  • マスク - 衛生面を考えて不織布の使い捨てが良かったです
  • 自立する鏡
  • メイク ‐ メイクしたい人用
  • ランドリーバッグ - 洗濯物をまとめて入れておくと家に帰ってからすぐ洗濯機に入れられて便利。

 

--------------------------------------------------------------------

ベビー用

  • スワドルブランケット(おくるみ)
  • パジャマやボディスーツなどの洋服
  • 退院着
  • 爪切りや爪やすり
  • ガーゼハンカチやバープクロス
  • おしゃぶり
    • 使いたい人
  • 新生児用カーシート
    • 車で帰宅する場合は必須。私の産院ではリコールされてないか、新生児用かどうかなどのチェックもされました。
  • 手形・足形・その他記念用・写真用グッズなど
  • オムツとお尻ふき
    • ほとんどの産院でくれますが、メーカーなどにこだわりのある人
  • 哺乳瓶
    • メーカーにこだわりのある人は持っていくといいかも。実際赤ちゃんがNICUに行ってミルクメーカーの付属乳首でミルク飲んでいたから、早めに自分が使う予定の哺乳瓶と乳首に切り替えられたから哺乳瓶拒否もなくて良かった。

---------------------------------------------------------------------

その他

  • 充電器スマホタブレット用)
  • 延長コード
    • コンセントがベッドの近くにあるとは限らないので延長コード必須。あと複数の電子機器を持って行くなら電源タップになっているものが便利かも。
  • zip lockバッグ
    • 細々したものを入れる用に2-3枚あると便利でした。

---------------------------------------------------------------------

意外と役に立った便利グッズ

ここからは必須ではないけど私にとって今回の入院ですごーくありがたかった便利グッズをリンクと共にご紹介します!

 

1. スマホホルダー

入院直前に迷ったあげくに買ったもの。寝てる時や座ってる時、スマホをずっと手で持ってなくてよくてすごく楽だった! ベッドのバーに固定したよ。

www.amazon.com

 

2.ドレスタイプの出産着

ボタン前開きとかパンツタイプとかあるけど、色々試着したり試してみた結果私にはこれが最高だった。すごく柔らかい生地で暑くないし、帝王切開の傷を毎日2回チェックされる時も何も脱ぐ必要ないの、楽。

www.amazon.com

 

3.坐骨神経痛対応・クッション

病院のベッドが固くて前回の出産入院の時坐骨神経痛になったので、今回は絶対買うと決めてたこれ。やっぱりあってよかった! お尻が楽だったー。

www.amazon.com

 

4.ノイズキャンセリング・イヤホン

個室なんだけどナースステーションの目の前の部屋だったから、夜中とか結構うるさかったのね。これがあったからストレスなく眠れた。リモートワーク用に前から持ってたもの。なかったら耳栓でも代用できるよ。

www.amazon.com

 

5.ローブ

今回の個室はクーラーが結構強くて寒かったからあってよかったのがローブ。柔らかくて薄手で着たままでも眠れるし脱ぎ着も簡単で重宝した。

www.amazon.com

 

6.ナイトライト

前回もそうだったんだけど、病院の明かりって白色で結構強くて、でも全部消すと真っ暗でトイレにも行けないんだよね。でも一個ナイトライトがあると助かった! 夜間授乳の時も赤ちゃんに光の刺激をそんなに与えなくて済むからいいかも。

www.amazon.com

 

7.携帯スピーカー

個室だったら絶対あったほうがいいと思うのが携帯スピーカー。イヤホンでもいいんだけどずっとしてるの疲れるし、スピーカーからホワイトノイズとか自分の音楽かけられるのが最高の癒しだった。私の持ってるのは古い型だけど後継機のリンク載せます。

https://www.amazon.co.jp/%E3%82%BD%E3%83%8B%E3%83%BC-SONY-%E3%83%AF%E3%82%A4%E3%83%A4%E3%83%AC%E3%82%B9%E3%83%9D%E3%83%BC%E3%82%BF%E3%83%96%E3%83%AB%E3%82%B9%E3%83%94%E3%83%BC%E3%82%AB%E3%83%BC-SRS-HG10-%E5%B0%82%E7%94%A8%E3%82%B9%E3%83%9E%E3%83%9B%E3%82%A2%E3%83%97%E3%83%AA%E5%AF%BE%E5%BF%9C/dp/B07C7KS8MT?th=1

 

その他、人によっては便利かも? なグッズ

人によっては便利になるかもしれないグッズもご紹介。

  • ショーツタイプのナプキン
    • 尿漏れ用? かなにかで出てきた使い捨てショーツタイプのナプキン。私は帝王切開でパンツを足から脱いだり履いたりができなかったから選ばなかったけど、病院でくれるメッシュのが嫌で悪露対策をしたいなら普通分娩なら衛生的でいいかも。色んな人がおすすめしてた。

www.amazon.com

  • 耳栓
  • アイマス
  • タブレットやモバイルパソコン
    • お気に入りの動画や映画や漫画などを詰め込んでいくと暇な時に活躍! 私の病院はbirth certificateもウェブのフォームを記入するタイプだったので、スマホよりタブレットでやった方が早かった。
  • ハンディ扇風機(夏場)
    • 病室が暑いか寒いか行くまでわからないんだよね。もし暑かった時のためにいいかもしれない。
  • リフレッシュグッズ
    • ドライシャンプー、洗顔シート、ボディシートとか、シャワーがすぐに浴びられないときに便利。
  • ホッカイロかヒートパッド
    • 胸が張るときに、搾乳や授乳の前に胸を温めて置くといいと言われたよ。
  • お菓子
    • 持って行きすぎ? ってほど持って行ったけどけっこう食べたw
  • S字フック
    • ベッドレールに物を掛けるのに便利
  • ベッドサイドに掛けられる袋や入れ物
  • 着圧ソックス
    • むくみ対策に

 

以上です!

長いリストでしたねー。参考になれば幸いです😊

 

 

自分の納得できるお産にしよう: バースプランとは?

こんにちは。みなさんいかがお過ごしでしょうか。

つい先日(2022年9月)、無事に次女となる第2子を産みました。今は仕事で産休をもらっていて、3-4か月くらいで職場復帰する予定でいます。

今日はアメリカでは一般的なバースプランについての記事です。

アメリカで出産をする方、日本でもバースプランを使いたい方などの参考になれば嬉しいです。

 

 

 

バースプランとは?

日本ではどの程度使われているのかはわかりませんが、アメリカでは出産自分の希望や要望を伝えるために事前にバースプランを用意するのが一般的です。

経腟分娩でも帝王切開でも使うことができます。

病院や産院にもよりますが、大体出産予定の2-3週間前くらいまでには完成させて出産予定の産院で産婦人科医・執刀医に渡しておくといいと思います。医者によってはその場で読んで、これはできる、これは難しいかも、など教えてくれます。

 

どうしてバースプランを書くの?

バースプランは絶対必要なものではありません。アメリカ人でもプラン無しで出産に臨む方もたくさんいますし、存在を知らない人もいます。

ただ、バースプランは自分が希望する出産を叶えるためには便利なツールといえます。出産のときに自分はこうしたい、医者や看護師にこうしてほしい、などを文章にして伝えておくことで、100%の希望は叶えられなくてもある程度は合わせてくれる所が多いと思います。

 

出産は医者にとっては毎日のことでも自分にとっては一生に一度または数度あるかないか、です。なのでいい経験だった、と言えるためにもどんなお産にしたいかを明文化しておきましょう。

 

何を書くの?

では具体的にはバースプランには何を書くのでしょうか?

例としては

  • お産の方法
  • どんな薬・麻酔・医療行為を使って欲しいか(または使いたくないか)
  • お産の場所
  • 姿勢や体勢
  • サポートする人の人数、誰にいて欲しいか
  • お産中に身に着けるものや道具の使用
  • どんな声がけをして欲しいか

などです。

人によってはお産の前、中盤、終わってから(入院中)などに分けて書く人もいます。

 

バースプランの限界

ほとんどの方は書く前に理解してらっしゃると思いますが、バースプランには限界があります。病院や産院によって(とくにコロナ禍では)持ち込める物や立ち合い・お見舞いに来られる人の種類や人数や時間などに制限があります。一番厳しかった時は米国でも立ち合いもお見舞いも無しという厳戒態勢でした(2022の今現在は緩んでいるところがほとんどですが)。

なので、バースプランを書いて持って行く際には産院のポリシーやルールなどを確認してください。

また、どんなにプランを書いていてもすべてそのように事が運ぶとは限らないのがお産です。緊急で医療行為(麻酔・手術・切開など)が必要な場合もありますし、医者はどのような場合でも赤ちゃんと母体を守らねばなりません。

なので、その過程でバースプランに合わないことをされることもありますが、それはこちらも事前に承知して柔軟に対応することが必要です。

 

バースプラン:具体例

では具体例です。今回は私が書いたものを英語と日本語で公開します。

私はかなりリスクの高い妊娠だったので(癒着胎盤でした)、前提として予定帝王切開でした。

ちなみに、米国では経腟分娩の入院が1-2日、帝王切開の入院が3-5日が一般的で、ほとんどの場合プライバシー保護のために個室です。

あとは、産院にもよりますが産後の母乳育児スタートを助けるために母子同室が一般的です。

 

 

---------------------------------------------------------------------------------

Birth Plan (Scheduled C-Section)

 

Operation (術中)

  • Japanese translator for my spouse during the time I am unconscious or hard to talk. If the translator is not available, please use simple English and talk to him slowly (use visuals if possible)
    • 私が意識がない時や話せない時に、夫のために日本語の翻訳家を付けてください。もしいない場合は英語での説明を簡潔にゆっくり(視覚支援があるのならそれを使って)話してください
  • My spouse will stay with me in OR as long as it is medically appropriate
    • 可能な限り夫を私と一緒に手術室にいさせてください
  • Please explain all medical procedures (shots, IV, tubes put-in, cuts) and their purpose/risk/duration, etc. beforehand
    • すべての医療行為の目的、リスク、治療にかかる時間などをあらかじめ説明してください
  • Check to ensure numbness before cutting
    • お腹を切る前に麻酔が効いているかを十分確認してください
  • Bikini-cut as much as possible
    • なるべくお腹は横に切ってください
  • Please keep my one arm free to touch my spouse and hold baby
    • 1つの腕を夫や赤ちゃんに触れるように解放しておいてください
  • A warm blanket on me during surgery if possible
    • 温かいブランケットを体にかけてください
  • Photos in the OR (will shoot only myself and my spouse)
    • 夫に私との写真を撮らせてください
  • Please let me play music of my choice in the OR
    • 手術室で私が持ち込んだ音楽を流してください
  • Above all, put my life and my baby’s life as priority
    • 私と赤ちゃんの命を最優先でお願いします
  • Blood transfusion as needed
    • 必要な場合は輸血をしてもらって構いません
  • Explain any medical irregularities/complications and be transparent with me
    • もし医療上変わったこと、緊急を要することがあったら包み隠さずにすべて教えてください
  • If baby is healthy, I want to do Skin-to-skin, as well as my spouse
    • もし産まれる赤ちゃんが健康ならカンガルーケアをさせてください
  • Doctors can cut umbilical cord for us
    • へその緒はお医者さんが切ってくれて構いません
  • Use dissolvable stitches, instead of staples
    • ホチキス留めではなく、自然に溶ける糸を使って縫合してください
  • Record the time of birth, height and weight of baby and let us know
    • 出産した時間、身長、体重などを記録して教えてください

 

Postpartum(術後)

  • No visitors except for my spouse
    • 夫以外にお見舞いに来る人はいません
  • Explain pain medications (effectiveness, side-effects, etc.) and let me choose
    • 痛み止めの種類や副作用などを説明して私に選ばせてください
  • Give me stool softener
  • Please help me walk
    • 歩行訓練を助けてください
  • I want to try breastfeeding so please help me. I will welcome the Lactation Consultant
    • 母乳を与えたいのでお手伝いをお願いします。ラクテーション・コンサルタントがいたらその方をお願いします
  • When taking my baby out of the room, show me the employee badge and tell me the reason and how long you will take her
    • 赤ちゃんを部屋の外に連れて行く時は私に医療者のバッジを見せて、どんな目的でどのくらい連れだすのかを教えてください

 

Baby Care(赤ちゃんのケア)

  • Please give Vitamin K shot
    • ビタミンKの投与をお願いします
  • Please give Hep B vaccine
    • B型肝炎のワクチン投与をお願いします
  • You can also give eye ointment
    • 目の軟膏も必要なら与えてください
  • Inform us any special conditions/medical intervention needs of the baby ASAP
    • 赤ちゃんの健康や必要な治療をすぐに教えてください
  • If the baby needs to go to NICU, I want to deliver my breast milk as much as possible
    • もし赤ちゃんがNICUに行くのなら、なるべく自分の母乳を届けたいです

---------------------------------------------------------------------------------

バースプランはとても個人的なものなので、この例と合う方も合わない方もいると思いますが、書き方など参考になれば嬉しいです。

他の方のバースプラン(経腟)を参考にしたときはこの他に

  • パートナーと自分のドゥーラを同伴させたい
  • 産むまで性別を伏せてほしい
  • 扇風機を持ち込みたい
  • 臍帯血を保存したい
  • water birth(水中出産)をしたい
  • 無痛にしたい
  • 逆に薬を一切使わないで欲しい
  • 足を固定されたくない
  • うつ伏せで産みたい
  • 胎盤を食べたい(びっくりしましたがそういう方がいるみたいです)
  • へその緒を自分で切りたい・持ち帰りたい

などいましたよ。

 

実際に叶えられたこと・叶えられなかったこと

私は36週で帝王切開の予定だったので、バースプランを32週くらいの時に執刀医に提出しました。それは私のメディカルチャート(医療のデータが入るファイル)に入れられて当日までに麻酔医や看護師さんたちにシェアされるようです。

提出した時に、すでに夫のカンガルーケアは今回は難しいかもしれないと言われました。コロナ病棟ができた影響でリカバリールームが狭く相部屋かもしれないからという説明もありました。

手術が終わった今振り返ると、だいたい80-90%くらいのことは叶えてもらえました。夫に日英通訳用のタブレットをもらって当日はリアルタイムで電話で通訳の人と繋がりながらの手術にしてもらえたし、音楽もブランケットもかけてもらったし、術後と赤ちゃんのケアの項目は100%叶えてもらいました。

叶わなかったことはお腹を横に切ることと、術後すぐにカンガルーケアをすることでした。

お腹は子宮摘出の可能性があったので縦に切るのが一番安全だと手術当日に言われ、赤ちゃんが産まれてから呼吸が安定しなかったのですぐにNICUに行く必要があり、カンガルーケアはできませんでした(術後3日後くらいにできるようになりました)。

 

さいごに

私は長女の時も次女の時もバースプランを書いて提出しました。長女の時はカリフォルニアで出産、今回はハワイでの出産になりましたが、どちらの時も書いて良かったと思いました。先生は意外とバースプランを真剣に読んでくれて、対応できるところは対応してくれ、できない時はできない理由を説明してくれたのでこちらも納得することができました。

出産はただでさえストレスフルなイベントですので、バースプランを上手く活用して自分が心から良かったなぁと思えるお産になるといいなと思います。

 

 

 

 

 

 

ついに見つけた! お気に入りママバッグ❤

こんにちは。またもご無沙汰してます!

ずーっと仕事の繁忙期が続いていたけど最近やっと落ち着きました。

で、最近は療育関係の濃い内容の記事が続いてたので、今日のトピックは何も考えずに読める「ママバッグ」です。これから出産の方、小さいお子さんのいる方など参考になれば嬉しいです😉

 

 

 

基本の「き」。ママバッグとは?

世の中に溢れている色々なバッグ。何をもって「ママバッグ」っていうんでしょう? 人によって定義は違うと思いますが、私の中ではママが子育てをするのに特化した機能を持つバッグがママバッグです。とくに子供が小学生になるまでの乳児~幼児期に特化したものというイメージがありますね。

ちなみにアメリカではDiaper Bagといい、ママに限らずパパでもおじさんおばさん、おじいちゃんおばあちゃんでも子育ての時に使うもの、特に名前のとおりオムツを入れて置くものから派生してます。

私はアメリカに住んでますが日本語記事なので広く使われている「ママバッグ」という名称でいこうと思います。

 

 

ママバッグ、私の条件

自分でいうのもなんですが、私面倒くさい性格をしてまして😅

モノに関しては拘りの強いほうだと思います。とくに価格が高いもの(100ドルとか1万円を超えるもの)に関しては入念にリサーチして比較して表にしてお店に行って試して時間をかけて決める方で、衝動買いをほとんどしません。

買い物に失敗したくないんですね。

 

そんな私が今回ママバッグを選ぶ際に出した条件はこちら:

  1. バッグ自体が軽い
  2. 汚れに強い素材か汚れても綺麗にするのが簡単
  3. 子供2人分(新生児と3歳児)の収納力プラス自分の物も多少入ること
  4. 機能的なポケットの量と配置
  5. 2つ以上の持ち方ができること
  6. 1つ以上の保冷・保温できるポケットがあること
  7. できればバッグ自体が自立するもの
  8. 持っていて幸せな気持ちになれるもの

ね、うるさいでしょ? 😂

でも言い訳みたいですがその代わりメーカーやブランド、価格に制限は特になくて色んな物を見てオープンに探しました。日本の物とアメリカの物両方たくさん見て、沢山試しました。

 

 

お気に入りにたどり着くまでの道

娘(一人目)育児のときはとにかくすべてが初めてだったのでママバッグのことはあまり考えてなかったように思います。ベビーカーとかベッドとか抱っこ紐とかのほうのリサーチを中心にしていて、結局生まれてから自分が元々持ってたものをママバッグとして使ったって感じです。

だからバッグの中は常にぐちゃぐちゃ。何をどのくらい持ち歩くのかもわからなかったくらいなので、初めはものすごく大きなトートバッグを持ってて、そのうちそれに疲れてミニリュックのようなものにしていました。で、結局必要なもの全部入りきらなくて自分のバッグと分けて2つ持ちしてたりとか。とにかく混乱してました😅

 

なので2人目を妊娠した時、前回の失敗を踏まえて今回はママバッグにちょっとこだわってみようかな、と思ったのです。

 

 

ついに見つけた! 私のお気に入りバッグ紹介

さて前置きはこのくらいにして。ついに私の見つけた愛用バッグを紹介していこうと思います!

こちらです。

じゃじゃーーーーーん!!

 

jujubeというメーカーのBFFというバッグです。色展開は豊富にしてます(単色も柄物も)が、私が選んだのはChromaticsという生地のシリーズのBlushという色です。桜色の少し濃くなったような感じのピンク色で、とってもガーリーで可愛い色!

jujubeは「ジュジュビ」と読みます。アメリカのママの間では広く知られた老舗のバッグメーカーで、BFF以外にも色んな大きさや形のママバッグや普通のバッグを出してます。また、コラボも頻繁にしていて今はキティちゃんのコラボバッグが出ているし、過去にはTokidokiやハリーポッターコラボなどもありました。

 

商品サイトのリンク貼りますがアフィリエートなどではないのでご安心を。

jujubeサイト(USA)

jujubeインスタグラム(日本)

アマゾン(USA)

楽天(日本)

 

jujubeは米カリフォルニアの会社なので、日本の楽天やYahooなどでも売ってますが輸入の分が価格に乗ってしまってますね。

では機能や大きさなど、紹介していきます。

せっかくうるさい条件を出したのでそれに沿って行こうかな。

 

 

1.バッグ自体が軽い

ママバッグの一番の条件が「軽い」になる方、多いと思います。だって持ち歩くものが多い上にバッグと一緒に子供抱っこ(なんなら2人・3人)っていう場合もあるわけです。

オシャレなママバッグの中にはレザーや人工レザー(ビーガンレザー含め)もありますが、今回私が試した中でこの軽さならOKと思ったのはやっぱり布またはナイロン製が多かったです。

BFFは一番軽い部類ではないけど、一応合格点の約1.3kg。ただこれはすべての付属品を付けて持ち歩いた場合で、家に置いとけるものがあるのならその分軽くなります。たとえば私だったらリュックストラップを長いお出かけでしか使わないので約0.25kg軽くなり、1キロぴったりに近くなります。

ちなみにサイズはw35cm x h30cm x d16.5cmです。小さくはないけど大きすぎるわけでもない。1人育児なら荷物の多い方でも。2人以上なら持ち歩く物はやや少なめという方が適しています。

 

 

2.汚れに強い素材か汚れても綺麗にするのが簡単

ママバッグって汚れますよね。ミルク、スナック、替えた後のオムツや汚れた服などなど。あとは子供に踏まれたり公園で地面に置くしかなかったり。

綺麗に使うのって中々大変です。

Chromaticsという生地は布なので汚れることは汚れますが、これはjujubeのバッグほとんどに共通するのですが「洗濯機で丸洗いできる」ことが強みです。もちろんネットに入れて型崩れを防ぎながらだと思いますが、丸ごと洗えるってありがたい🙏

それに加えて外側はテフロン加工と撥水加工。内側は抗菌・抗カビ仕様。完璧!

 

 

3.子供2人分(新生児と3歳児)の収納力プラス自分の物も多少入ること

子供のものだけでもいっぱいになっちゃうママバッグ。でもママも持ち歩くものありますよね。最低限、財布に鍵にスマホに小さい化粧ポーチとか・・。

主なポケット展開は次のセクションで紹介しますが、私がBFFで一番気に入ったのが「マミーポケット」と呼ばれるフロントのポケットの充実具合でした。

これがマミーポケットです。フロントポケットの中に更にポケットが4つ! 左下はサングラス入れになっていてメガネも拭ける素材。その他にチャックのポケットが1つとフリーポケットが2つ付いています。

そして真ん中にあるのがカギ用のキーリーシュ(key leash)です。びよーんと伸びるので鍵を付けたまま使うことができて失くしにくく、ママバッグの人気の機能です。
持ち歩く物が多くなければ自分の物は大体ここに入ってしまいます。あとでパッキングした様子も載せようかなと思っていますが、私のいつも持ち歩く財布、サングラス、リップクリーム、ハンドクリーム、除菌シート、筆記用具、ミニポーチなどはすべてここに入りました。後はエアポッドやミニイヤホンなど入れる人も多いかな。大きめ長財布でも(他を入れなければ)入ると思います。

自分の物をメインの部分に子供のものと混ぜて入れなくていいのが気に入ってます。

 

 

4.機能的なポケットの量と配置

マミーポケットは上記しましたが、それ以外にもBFFにはポケットがいっぱい!

 

外側にはマミーポケットの他にポケットが4つ、内側には9つのポケットがあります。

これはマミーポケットの上に付いているテックポケット。内側がフェルト生地になっていて私はスマホをここに入れてます。他の物と一緒に入れなくていいので傷付く心配もなく出し入れが多いのでこの位置にあるのも重宝します。そこまで大きくないですが、私のXperia 1-IIはケースごとちょうど縦入れできました。もう少し大きいスマホだと入らないものもありそうです。

 

これがメインの部分です。

逆側に向けて内手前のポケットを。上2つはピクチャーポケットと呼ばれていて子供の写真を入れるものみたいですが、写真じゃなくてもフラットなものだったら入ります。ちょうどパスポートがすっぽり入る大きさです。そしてチャックポケットが1つ。

 

そしてこれがメインのポケット部分。奥にチャックのポケット2つ、その手前にある程度の大きさのポケット2つ、そして左右に縦長ポケット2つ。ここに哺乳瓶やペットボトルも入りますが内側には保冷・保温機能はありません。

 

背中部分にも大きなポケット。ここにおむつ替えシートが入っていました。おむつ替えの必要がない場合はA4またはレターサイズのファイルやノートパソコンが入ります。

あと写真はないですが、底面には金属の足が4つ付いていて汚れるのを防いでくれます。

もう、このポケットの充実さは言うことなし! こんなに使わないよ、と思ってても結局何か入れてます😊

 

 

5.2つ以上の持ち方ができること

バッグの持ち方って好みが分かれる部分だと思います。リュックとして背負えて両手が空くと嬉しいけど荷物が取り出しにくい側面もあるし、ショルダーやトートだと荷物は歩きながらでも出しやすいけど片方の肩に重さがかかって疲れたり、落ちてきたり。

色々試した結果、自分の使い方は「両方」だったんですよ。子供の手をひいて長く歩く時はリュックがいいし、ササっと持っての短距離移動は肩掛けが楽。

BFFはコンバーチブル形式なのでショルダー、メッセンジャー(ななめがけ)、リュック、あとは上のハンドルで手持ちという4種類の持ち方ができます。

なのでお出かけの長さや移動の仕方によって持ち方を変えられるのが魅力。

ショルダーストラップとリュックのストラップは両方完全に外せるので、使わない方は置いておけるので楽。

 

 

6.1つ以上の保冷・保温できるポケットがあること

ポケット紹介しましたが、BFFにはサイドにも2つのポケットがついていて、そこが保冷・保温ができるようになっています。

 

オープンなポケットなので長時間は無理ですが、それでもミルクを少しの間だけ温かく保ってくれたり、買ったドリンクを少し長い間保冷してくれるのはありがたいです🙏

 

 

7.できればバッグ自体が自立するもの

これはママバッグだからどうこうというわけではなくて好みの問題ですが、私は荷物を出そうとして開けた途端「くたぁ~」と倒れるバッグがあまり好きではないのでバッグ自体が空の状態でも荷物を入れた状態でも自立してくれているのが好きです。

あと、赤ちゃんを手に抱いたまま片手でチャックを開けて荷物を取り出せるのも使う上で便利だなぁ、と思います。

 

 

8.持っていて幸せな気持ちになれるもの

結局ここですよね😂

ママバッグでも他のものでも、お金を出して買うんだったら持っていて自分が幸せになれるものがいいです。毎日でも持ち歩きたい! と思えるもの。

ピンク色がアラフォーの自分には可愛い過ぎるかな? とか、夫も持つかもしれないから黒や茶がいいかな、とも思いましたが、アメリカに住んでいると人の目が本当に気にならなくなるので今回は最終的に純粋に自分の好みと条件だけで決めました。子供育てるってそれだけで大変なんだから、自分が好きな物買って行きましょ😊

 

 

他にもあるBFFの魅力

上で紹介しきれなかった魅力がBFFにはまだまだあります! まずは付属品。

リュックとして持つ時用のストラップ、ショルダーとして持つ時のストラップとおむつ替えシート(やわらか低反発)が付いてきます。リュックストラップのほうはちゃんと柔らかいパッドが入っていて長時間背負っても肩が痛くなりにくく、更に表面がメッシュ加工で夏もムレない。考えられてる~😍

 

次に、自分にとって大事だったのがハードウェア(チャック・ロゴプレート・その他金属部分)。ここの部分の作りで結構バッグの魅力って変わると思うんですよ。安っぽい金属やプラスチックだと全体が安っぽく見えてしまったり。あとは手で頻繁に動かす部分だからここがしっかりした作りでないとすぐに壊れてしまったり。

jujubeはハードウェアが本当に美しくて高級感があるんです。ピンクのバッグに付いてたのはローズゴールドのマットなハードウェアで、近くで見ても安っぽさが全くない作りで本当に満足でした❤

 

まだあるのかと言われそうですが、最後です!

自分は娘の時に抱っこ紐よりもベビーカー移動のほうが多く(アメリカ車社会なので)散歩や買い物など、ほとんどベビーカーでした。なのでバッグをベビーカーに付けた時の様式も大事で。縦に長いリュックをフックで掛けようとすると足元までだら~んと垂れてしまうのも気になるし、重さがあるとベビーカー転倒にもつながるし、娘の時には結局足元のカゴに突っ込んでたので取り出しにくかったです🤔

BFFはベビーカーに掛けた時の姿が美しくて横の長さがあるのでそのままDリングを使ってフック2つに掛けられて、ハンドルのサイドに深く掛けると転倒の危険もあまりない上に荷物もそのまま出しやすい、という最高の形をしています✨

 

ちょっと見てみてください。

ベビーカーの2つのフックとバッグのDリングで掛けた場合。歩くのにも邪魔じゃないし、高い位置に来るので自分のスマホや財布も子供の荷物も楽に取り出せます。

写真では中途半端な位置ですが、フックを更に奥にセットすれば更に転倒しにくくなります。

そしてもう一枚。

フックに掛けるのも面倒だからショルダーストラップでそのまま掛けちゃおう、というのもできちゃいます。

 

さいごに。気になる価格など。

私のBFF愛が伝わったかな😂

思いっきり「大好きだ!」と言えるお気にいりに出会えて幸せです。

ちなみにBFFは英語でBest Friend Foreverの略です。このバッグも子育てのベストフレンドになってくれるといいなあ。

さて、ここまで読んで「このバッグいくらするの?」と思った人もいると思うので価格を載せておきます。この記事を書いてる2022年8月の時点でウェブサイトの価格、米アマゾンの価格ともに$195です。ただ、私が買った時はたまたまjujubeがBack to Schoolのセールをしてる時で35%オフの$126.75で買えました。他のメーカーと同様jujubeも定期的にセールをするので、少しでも安く買いたいと思ったらブラックフライデー、Back to Schoolや他のセール時期を狙うのがいいと思います。

今回写真だけでは中々伝わりきらない部分も大きいと思うので、レビュー動画もいくつか載せておきますね。

アメリカ人ママのレビュー、背負った感じ、荷物の入れ方など(英語)

日本人ママのレビュー、荷物の入れ方など(日本語)

 

2人目の子はまだ生まれてませんが、いつか新生児のものと娘のものを両方詰めてみたパッキングした様子も書きたいな。

あと、今回比較したバッグのレビューも書きたいです。

それじゃまた👋

 

行動分析士のすすめるトイレトレーニング 後編

トイレトレーニング後編です。

 

 

f:id:Rim-Family:20220321051609j:plain

 

 

行動目標2:トイレでおしっこをする

初めは「こんなにトイレに頻繁に連れていったら、簡単にトイレでおしっこできるんじゃないか」と期待すると思います。私もそうでした。でも、この時点でトイレでおしっこができたらラッキーくらいに考えたほうがいいと思います。

それでも早い子だと1日目に、ゆっくりな子でも3日目くらいには偶然1回でもトイレ(おまる)でできると思います。もしできた時はとびっきり子供を褒めてあげてください。そしてあらかじめトイレに用意しておいた成功した時用のご褒美をすぐ渡します。

育児サイトにあるように、子供がシールが好きならシールでもいいのですがシール好きな子供ばかりではないので、渡して確実に喜ぶものがいいです。

そのあとは普通にパンツを履かせタイマーをリセットします。

 

この段階での行動のABCはこちらです。

--------------------------------------------------------------

A(きっかけ):トイレ(おまる)に座っている

B(行動):トイレ(おまる)でおしっこをする

C(結果):ご褒美をもらう

--------------------------------------------------------------

ここで大事なのはなるべく早く成功体験をさせ、トイレ(おまる)でおっしこ→ご褒美の流れを味わってもらうことです。それによって子供は「またトイレ(おまる)でおしっこしたい」と思うようになるからです。

子供ははじめ、自分の意志でおしっこを出すというのの理解が難しいと思います。おしっこは自然に出て来るもの、という感覚に近いからです。ただ、練習を重ねていくうちにこの感覚がだんだんわかるようになると思います。体のどこに力を入れればおしっこが出てくるかがわかると、この後のプロセスがとても速く、楽に進みます。

 

行動目標3:自分からトイレ(おまる)に座る

この時点で何日か経っていれば、子供も親もトイレタイマーに反応してトイレ(おまる)に行くということに慣れてきていると思います。

定期的にトイレ(おまる)にいくこと、トイレ(おまる)はおしっこをするところだということ、座れたりおしっこをしたりすると褒めてもらえてご褒美がもらえ、良いことが起こるということを子供にしっかり理解させましょう。

トイレタイマーが鳴ったら「トイレの時間!やったー」と大人が楽しそうに言うことで、子供も進んで自分から行ってくれるようになると思います。

ここのABCは上記のものと似ていますが、

--------------------------------------------------------------

A(きっかけ):トイレタイマーが鳴る

B(行動):自分でトイレ(おまる)に座りにいく

C(結果):ご褒美がもらえる(誉め言葉や具体的に渡せるもの)

--------------------------------------------------------------

 

行動目標4:自分からトイレ(おまる)に座っておしっこする

トイレタイマーによってトイレにいく習慣が付くのはいいことですが、これをずっと続けるのは子供にとっても親にとっても自然なことではないし大変です。なので、トイレに行くこと自体が習慣付いてきたら今度はタイマーをきっかけにするところから自分の尿意をきっかけにしてトイレに行くことに切り替えていきます。

 

トイトレの一番の要所であり難所なのが、尿意を感じた時に自分でトイレ(おまる)に行くと決め行動することです。子供は普段今自分が遊んでいることに集中していることが多いので、なかなかそれを中断してトイレ(おまる)に行くと意識を切り替えることができません。

でも、ここまでの段階で失敗を繰り返し濡れたり汚れたりする不快感を味わっていて、更に親からトイレに行こうね、おしっこはトイレだよ、と何度も言われているうちにだんだん行かなければ、という意識になってくると思います。

それでも「おしっこがでるかもしれない」という感覚は難しいので初めは「出ている時に意識を向ける」ことから始めれば良いと思います。

 

例えば、お漏らしをしているときに下を向いて自分の出しているとこをを見ていますか? そこからだんだん「出るかもしれない」ときに下を向きだしたりすれば成功に近づいています。

トイトレ準備のところでおまるを使うことをおススメしますと書きましたが、おまるが一番活躍するのはここの部分です。トイレのすぐ近くに遊び場がない限り、

遊んでいる→尿意を感じる→遊びを中断→場所まで行く→おしっこを出す

までが時間がかかりトイレにたどり着く前に出てしまうことが多いです。

おまるを遊んでいる場所のすぐ隣に置いておくことによって遊びを中断してから座るまでの時間を大幅短縮できるので子供も成功体験を得やすく、それによってトイトレもスムーズに進みやすいです。

なので、親がおまるに強い抵抗がない限り、とくにトイトレを短期間でやりたいと思うのならおまるの導入をおすすめします。

おまるを毎回洗うのが面倒、という時はおまるの中に広げたオムツを敷いておくとそれを捨てるだけで良いので楽ですよ。

 

少し脱線しましたが、始めは尿意を感じる→おしっこが出るのがほぼ同時のように子供には感じられると思います。実際おしっこが出始めると体が固まってどうしていいかわからない、という子供さんも多いです。

ここで活躍するのが子供を観察している親の行動の速さです。子供が「ん?」という感じで遊びを中断したとき、下を向いて自分の股の部分を見た時、すかさず抱き上げておまるに座らせます。パンツは脱がせた方が汚れものが少ないですが時間がない時はそのままでもOKです。それでおまるにおしっこができた時は「おまるにおしっこできたね~!」と沢山褒めてご褒美を渡します。親にアシストしてもらったとしても成功は成功です。

 

また、おしっこが出始めてしまった時も一緒です。良い言い方が見つからないので直接的な書き方になってしまいますが、おしっこが出ている途中でも抱き上げておまるに座らせ、例え最後の数滴でもおまるにおしっこが入れば成功とします。親の洋服なども高確率で汚れてしまいますが洗いやすい家着などを着て取り組んで下さい。

ここで子供に習慣づけたいのは「おしっこが出ると思う時は素早く座りにいく」という「尿意→座る」の行動の関連付けです。しかもなるべくスピーディーにです。

ABAでは親のアシストを「プロンプト」と言いますが、始めは親が抱き上げておまるに座らせるところからだんだん脇の下を持って立ち上がらせるだけとか、手を持ってトイレに促すなど、だんだんプロンプトを弱くしていくことで子供の自立を助けることができます。

最終的な目標は子供が尿意を感じて、親のプロンプトなしで自分で座れるようになることです。

行動のABCはこちらです。

--------------------------------------------------------------

A(きっかけ):おしっこが出そうだと感じる

    <親のプロンプト(だんだん弱くしていく)>

B(行動):おまる(トイレ)に座っておしっこをする

C(結果):ご褒美をもらう

--------------------------------------------------------------

 

尿意があるときにトイレにいけるようになったら、だんだんトイレタイマーは必要なくなってきます。ただ、トイレ覚えたての子供は遊びに集中していれば集中しているほどトイレを忘れがちになってしまうので、完全に習慣化するまでは1時間に1度くらいは連れて行った方が失敗が少なくなります。

子供さんによっては「おしっこを意識してトイレ(おまる)で出す」ということがだんだんできるようになってくるかもしれません。

 

行動目標5:おしっこが出そうと親に言える

「行動目標を決める」の部分に親に言えるという部分はカッコにしました。その理由は、コミュニケーションの行動は必ずしもトイレ成功には直結しないからです。上記しましたが、発達障害などで発語のない子供たちにトイトレをしてきた経験から考えると、「おしっこでる」というコミュニケーションはこの段階でなくても大丈夫です。

ただ、トイトレが家で成功した後、外出時トイレに行きたければ親に言わなければいけないし、学校や保育園など親が一緒にいられない環境に行った時周囲の人に伝えなければトイレへのアクセスがない場合があるからです。

トイトレを始める時にすでに言葉が沢山出ていて「おしっこでる」という事を簡単に言える段階であれば、ここで行動目標に加えてください。

 

ここでの行動のABCはこちらです。

--------------------------------------------------------------

A(きっかけ):おしっこが出そうだと感じる

B(行動):「おしっこ出る」と伝える

C(結果):すぐにトイレに連れていってもらえる

--------------------------------------------------------------

子供に「おしっこが出そうだったらおしえてね」と教えておきます。初めは中々言えないと思いますが、もし偶然でも言えたとき、たくさん褒めてすぐにトイレに連れて行き、おしっこができたらご褒美という行動目標4で達成したことにつなげていきます。

 

おまるからトイレへの移行

行動目標4でおまるを取り入れた場合、ずーっとおまるを使わなければいけないのかと気になりますよね。でもおまるからトイレへ無理なく移行する方法があります。

例えば、現在おまるを子供の遊び場であるリビングに置いていてトイレは廊下のつきあたりにある、という場合。

おまるでおしっこをする、という習慣が付けられたらおまるをだんだんトイレに近づけるように移動させます。初めは50㎝ずらし、おまるがまだリビングの子供の見えるところにあるように。そこでおしっこすることに慣れたら更に50㎝、という用にです。だんだん、だんだん移動して、それでも子供がそこにおしっこしに行くようであれば大丈夫です。もしリビングから外へ出して子供から見えなくなった時点でおしっこへ行かなくなってしまったら、その前の段階に戻してずらす幅を小さくします。

ほとんどの子供はここまで細かくやらなくても2-3回移動するだけでトイレに行くようになると思います。同時に、トイレ自体に座ることもだんだん練習していってください。

トイレへの道筋は常に子供がアクセスしやすいように障害物なく、ドアを開けたままにし、朝や夕方は常に電気をつけたままにしておくと子供が行きやすくなります。親御さんによっては電車好きの子供のためにトイレまでの道筋に線路のマステを貼ったりという工夫をする方もいて、いい方法だな、と思いました。

 

トイレタイマー・ご褒美を間引いていく

行動目標4を達成し自分の尿意がきっかけでトイレ(おまる)に座り、おしっこができるようになればトイトレは9割成功と言っていいと思います。

ここからはトイレの行動を自然な形に近づけるようにします。

子供が尿意に反応できるようになったらトイレタイマーは徐々になくしていき、あとはしばらくトイレに行ってないな、と親が気付いたときに「トイレ大丈夫?」「おしっこでる?」などの声掛けに切り替えていきます。とくに子供が何かに集中しているときは注意です。

 

ご褒美に関しても、毎回何かをあげるという仕組みから2回に1回、それでもトイレ行動が保持できるようなら3回に1回と、だんだん間引いていきます。

ここでこそ活躍するのが、巷でよく使われているシールです!

シール自体がご褒美で、それだけで喜んでトイレに行ってくれる子を除いてほとんどの子はシール自体にはすぐに飽きてしまいます。

ただ、「シールを〇個集めたら・・がもらえる!」という仕組みづくりをします。

たとえばこのしまじろうのシール台紙:

 

f:id:Rim-Family:20220321055659p:plain

画像提供:ベネッセ教育情報サイト

数字を日付と捉えるのもいいですが、トイレにいった回数として捉え、2回に1回でご褒美を間引く時は2・4・6・などの偶数にあらかじめ印をつけておき、子供がトイレに行く度にシールを貼っていき、偶数に到達したらご褒美を渡します。

 

ツイッターの方で紹介しましたが、トークンを使う方法もあります。ABAの正式名称はToken Economyといいます。

これは視覚支援の一つで、あらかじめどんな行動をすればトークンがもらえるのかを子供と決めておき(この場合はトイレでおしっこができたとき)、行く度に一つトークンを渡して、すべて貯まるとご褒美の引換えができます。お店のスタンプカードみたいなものだと思っていただけるとわかりやすいと思います。

私は仕事では5-6歳くらいまでのお子さんには5個くらいまでのトークンを作ります。

下は娘に私が作ったトークンです。

f:id:Rim-Family:20220321060749j:plain

 

始めは2回おしっこから間引いていったので、4のパイナップルと5の虹だけ剥がし、一回おしっこできたらパイナップル、2回目に虹を渡してご褒美が得られるようにしました。

f:id:Rim-Family:20220321060938j:plain

これが作ったアイコンのすべてです。娘はトイトレの時プッシュポップのおもちゃ、スライム、ウォータービーズ、スマホ動画が一番のご褒美だったのでこれだけのものを用意して、毎回何が欲しいのかを娘に選ばせました。

ご褒美が少ないとどうしても飽きてしまうので、いくつか用意した方がいいと思います。

 

ちなみにこのトークンですが、トイトレ以外にもたくさんの違う行動を教えることに大活躍するので一つ作っておくといいと思います。必ずしもラミネートしたものでなくても、紙に枠を書いてシールやスタンプをあげたり、チェックマークや花丸を書くだけでもいいので簡単に始められます。

 

トークンを間引いていってもトイレに行く行動が継続できれば目標達成です。いずれはご褒美がまったくない状態でも自分からトイレに行けるところまで間引ければ大成功でしょう。間引く時は焦らずに、子供の様子を見ながらにしてください。目安は3週間に1度くらい、1つ間引くくらいでいいと思います。

 

------------------------------------------------------------------

さいごに

ここまでトイトレの進め方をなるべく詳しく書いてきました。

これ以外にもうんちのトレーニングだったり、周辺目標(お尻を拭く、手を洗うなど)だったり、外出時や就寝時のトレーニングなどトイトレにはまだまだ続きます。

もしリクエストがあればまた改めて書こうと思いますが、ここまで達成できればオムツの使用頻度も減り、かなり楽になるのではないかと思います。

ここに書いた情報が少しでも役に立てたら嬉しいです!😊

 

 

行動分析士のすすめるトイレトレーニング 前編

こんにちは。大変ご無沙汰してます。仕事を3つ掛け持っていたこともあり中々座って何かを書くという時間が取れずにいました。

大学院講師の仕事が一区切りついたので、今日はリクエストの多かったトイレトレーニングについて書いてみたいと思います。

私の資格の一つはBCBA(Board Certified Behavior Analyst)というのですが、日本語でいう行動分析士になります。人や動物に新しい行動を教えたり身に着けさせたり、また困った行動を減らしていくという分野の専門資格です。

行動分析(Applied Behavior Analysis: ABA)の視点からトイトレ、考えてみましょう。

育児本や育児サイトなどのトイトレの部分で「無理のない範囲でオムツを変えるタイミングがあれば、トイレに座らせてみましょう」「子供はシールが好きなので、できたらシールをあげましょう」「あとはお子さんのペースに合わせて、楽しくすすめましょう」などのアドバイスなどを見かけたことはありますか?

これらを否定する意図はないですが、これだけのアドバイスでよくトイトレが成功ができるなと思っていました。私の知識と経験はほとんどが発達障害と診断されたお子さんたちで培われたものですが、最近自分の娘にもやってみてやっぱりこのやり方は定型発達のお子さんたちでもわかりやすいのでは、と思いました。

なので、育児サイトよりも具体的にやり方を書けたらいいなと思います。

 

 

 

f:id:Rim-Family:20220314123613j:plain

 

行動分析の基本の考え方

トイトレの内容にガッツリ入る前に、まずは行動分析の基本的考えを書いておきます。これを理解すると次からの項目も、実践していく際にもわかりやすいと思うからです。

行動のABCというのを聞いたり読んだりしたことはあるでしょうか。

------------------------------------------------------------------------------

AはAntecedentの略で直訳は先行刺激になります。行動の前に起こること、環境要因や人から与えられる「きっかけ」です。

BはBehaviorの略で、「行動」そのものです。

CはConsequenceの略で、その行動によって起こる「結果」です。

-------------------------------------------------------------------------------

行動分析では、人間のすべての行動がABCの順で起こり成り立っていると考えます。

基本的に他人の行動は自分には変えることができません。その人の手足を掴んで無理やり行動を取らせることはできますが、長くは続きません。

そこで、ABCサンドイッチの真ん中にある「行動」を変えるには、Aのきっかけを変えたりCの結果を変えたり、またはAとCを両方変えればいい、と考えます。

 

これがトイトレとどう関連してくるかというと、「トイレにいく」や「トイレにすわる」など、すべてそれをやったことのない子供に取っては新しい行動で、今まで「オムツでおしっこをする」という行動を「トイレでする」に変えなければいけないからです。つまり、それらがBの行動。私たちが準備をするのはAのきっかけを作ることと、Cの結果を与えることです。

 

新しい行動を教える

行動のABCがわかったところで、新しい行動を教える時に親やセラピストがしなければいけないのはAのきっかけ作りとCの結果を与えること、と書きました。

Aを作るには色々なやり方があります。きっかけは視覚的だったり、声かけや音(聴覚的)だったりします。子供さんの性格や好みや家庭の考え方に応じて変えられます。それぞれの場面で具体例を挙げていきたいと思います。

Cの結果は大きく分けると「褒美」と「罰」のどちらかになります。ですが、現代のABAや幼い子にトイトレをする際に罰を使うことはほとんどないので、この場合は褒美ということになります。

ご褒美というと抵抗がある方がいるかもしれません。毎回トイレに行く度に違うご褒美を用意しなくてはいけないのか、と思う方もいるでしょう。でもその子にとって喜べるものなら何でもいいのです。誉め言葉や頑張ったことを認める言葉、抱きしめること、キスなど社会的な褒美もあるし、遊ぶ時間を増やすなど、毎回「モノ」でなくてもOKです。ただし、子供の反応を見てその子が喜ぶものでなくてはいけません。こちらが良かろうと思ってあげてもその子が喜ばなければ意味がありません。なので、普段から子供を観察してその子の「ツボ」を理解しておくとトイトレはスムーズにすすみます。

 

行動目標を決める

トイトレを進めていくうえで大事なのが行動目標を決めることです。つまり、子供に具体的に何をしてほしいのか、です。トイトレには細かくみて色んな要素があるので初めてする時は何を目標にするのかわかりにくい時がありますね。新しいことなので一つ一つ、少しずつ進んでいくことが大事です。下の例を見てください。

 

1. トイレ(おまる)に座る

2. トイレ(おまる)でおしっこする

3. 自分からトイレ(おまる)に座る

4. 自分からトイレ(おまる)に座っておしっこする

5. (おしっこが出そうと親に言える)

 

 

これはあくまで大まかな行動目標の流れで、この間にももっとスモールステップで色々な行動を目標にできます。ここで大事なのは段階を踏むことと、焦らずに一つ一つをこなしていくこと。

この他にも「自分でパンツを脱ぐ・履くができる」や「自分でお尻が拭ける」「トイレの後で手が洗える」などの行動目標がありますが、私はこれらを「周辺目標」と呼んでいて、できてもできなくてもトイトレの大きな流れには影響しない部分です。今回はあくまで「トイレで一貫しておしっこができるようになる」ということを目標に書いていきます。周辺目標は一緒に教えることもできますが、子供によってはフォーカスがブレてしまい達成が遅くなるので、大きな目標が達成してから教えることを私はすすめています。

上記を参考にして、今自分のお子さんの行動目標は何なのかを考えてみてください。

 

トイトレを始める条件

トイトレを始める条件は他のサイトや本でも載っているとおりですが、最低限は以下です。

  • トイレやおまるまで歩ける、座れるなどの基本的な運動能力
  • おしっこの出る間隔がある程度(1時間以上を目安)開いている
  • こちらの言うこと(簡単な指示など)をある程度理解している

コミュニケーションに関しては、育児本によっては簡単な会話ができるとか、返事や受け答えができるとかを条件として挙げているところもありますが、私の経験上、上記の「こちらの言うこと(簡単な指示など)をある程度理解している」さえ満たしていれば始められます。なぜかというと、発達障害などで発語がないお子さんにでもトイトレはできるし、成功もするからです。

 

トイトレを始めるタイミング

トイトレを始めるということは結構大変なことです。特に始めの1、2週間は常に子供のトイレのことを考えていたりそれに合わせてこちらが行動することになります。なので、働いていらっしゃる親御さんにはなるべく長い連休を利用して始めることや時間に余裕のある時に始めることをおススメします。

今生活時間に全く余裕がない、や、ストレスの多い生活を送っているという場合は1,2か月伸ばしたりしていいタイミングを図る方がいいと思います。でないと、トイトレがさらにストレスになってしまい親御さんにとっても子供にとってもいい結果になりません。

そしてこれはみなさんご存じだと思いますが、比較的暖かい季節を選んだ方がスムーズにすすみます。

 

トイトレに向けて用意するもの

行動分析をもとにトイトレを始める前に用意するものをまとめます。

  • トイレに付ける補助便座と台、もしくはおまる、または両方
    • 基本的にはどちらかでいいのですが、短期間で終わらせたいときはおまるを先に買うことをおススメします。最終的にはトイレですることになると思いますので、いずれは補助便座が必要になります。
    • おまるを使う場合は、子供が普段一番よくいる場所に置く事をおすすめします。
  • パンツ(トレーニング用ではなく普通のでいいです)10枚ほど
    • 始めたばかりは失敗の連続です。手軽に洗えて渇きやすいものの方が便利です。どうしても床に失敗されるのを抑えたいという場合は吸収層のあるトレーニングパンツでもいいと思います。
  • 床をきれいにするもの(ペーパータオルや除菌スプレーなど)
  • ソファ・ベッドなどに子供が座る場合は防水シート
  • タイマー(キッチンタイマー、デジタルタイマーなど)
    • スマホに付いているものでも良いですが、できればトイトレ専用のがあると楽です。100均のもので十分です。
  • ご褒美の候補になるものを2-3個(トイレ用の特別な物)
    • 子供が今まで手にしたことのないおもちゃを2-3個用意することをおすすめします。これだったら絶対喜ぶ、と確信できるものの方が良いです。
    • スマホタブレットを許している場合はそれでもOKですが、普段から利用を制限していない場合は特別感が薄れるのであまり効果はないです。
    • 最低1つのご褒美はトイレ(おまる)でおしっこ成功用とします。子供に見えやすいように、トイレまたはおまるの近くで子供の手の届かないところ(見えるけど手が届かない、たとえば上の方)にトイトレ開始の初日の朝に置きます。
  • あとは、たくさんの忍耐力と心の余裕をご準備ください😊

 

トイトレ初日の朝

トイトレの具体的なスケジュールはご家庭によっても変えることができます。が、外出や来客など用事のない週末、できれば連休などで3-4日は家に籠れるタイミングがいいです。そしてできれば家事も最低限にして子供から目を離す時間が短いほうが成功が早いです。

トイトレを開始する日の朝、起きてご飯を食べたらオムツをはずします。で、「今日からおしっこはトイレでしよう」と子供に話します。

で、普通のパンツを履かせます。

暖かい季節に始める場合はお家の中だけですので、上は丈が短めのシャツ(長いとトイレの時に濡れてしまう場合があるので)とパンツだけというスタイルです。これで一日過ごします。

初めの何日かはとにかくお漏らしとの格闘になると思うので「朝ごはんから夕ご飯まで」などと取り組む時間を区切ると楽だと思います。

 

行動目標1:トイレに座る

では、具体的な今の行動目標を基に書いていきますので、今のご自分のお子さんに合った行動目標の場所から読み始めてください。

トイトレを初めてやる、という方はほとんど「トイレに座る」ところからのスタートになると思います。

上記しましたが、子供にとってはこれだけでも大きな変化です。今までやったことがないこと、見たことないものだったらなおさらです。

子供がトイレを怖がらずに座ってくれる場合を書いていきますが、中には座ること自体が怖いと思ってしまうお子さんもいます。その場合は下記の「トイレが怖い場合」を参照してください。

 

さて、トイレに座るという行動目標ですが、ここでの一番の目的は「トイレに座るということが生活習慣の一部になる」ことです。つまり、トイレは必ず一日に何度も座るものだということを習慣づけていきます。それを達成するには何度も座らせる以外にありません。

私がおススメするのは大体30分‐1時間に1度トイレやおまるに座らせることです。30分より短いと私たち親が何もできなくなってしまうし、1時間以上空くと中々習慣になり辛い上にトイレでおしっこが成功する確率も下がるからです。

ここで、この行動のABCを見てみましょう。

--------------------------------------------------------------

A(きっかけ):トイレタイマーが鳴る

B(行動):トイレ(おまる)に座る

C(結果):ご褒美(誉め言葉や具体的に渡せるもの)

--------------------------------------------------------------

Aのきっかけとしてトイレタイマーを30分から1時間の間でセットして、タイマーが鳴ったら「トイレの時間だよー」と声をかけて、できれば子供にタイマーを止めてもらいます。で、トイレ(おまる)に導いて座れたら褒め、できたらそこで3分ほど座ってもらいます。この時に座るのを拒否したりすぐに立ち上がってしまう場合は座ってる時だけ読める絵本、この時だけ見せる動画、この時だけ遊べるおもちゃをトイレにおいておくといいと思います。

3分ほど座れたら頑張って座れたことを褒めて、パンツを履かせて解放し、また規定の時間のトイレタイマーをかけます。これを一日繰り返します。

30分に1回はとても頻繁です。なので上記したように親はほとんど他のことができなくなります。できれば夫婦やパートナーがいる場合は予定を入れず家事を最低限にし、二人で交代でやったほうが負担が軽くなります。

 

失敗(お漏らし)の対処

トイトレには失敗がつきものです。特に初めの3-4日は頻繁な失敗との戦いになるのが普通です。お漏らしをすることもトイトレ成功によって不可欠なので、失敗とはいえ必要な工程です。子供にとっては今まで意識せずにオムツの中でしていたのが、パンツになることによって急に違う感覚になるのです。股や足が濡れる感覚、目で見える形で出て来るおしっこによって「今自分がおしっこをしてる」という感覚を学びます。

 

失敗してしまった時は怒ったり叱ったりせず、「おしっこはトイレ(おまる)でね」とだけ淡々と声をかけてすぐトイレへ連れて行き、座らせます。この場合も3分で大丈夫です。新しいパンツを履いたらタイマーを規定の時間にかけなおします。

育児本やサイトによっては子供にお漏らしのあとの掃除をさせたほうがいいと書いてあるものもありますが、私は個人的にどちらでもいいと思います。何故かというと掃除をさせることが罰みたいになってしまうことがあり、子供がトイトレをストレスに感じてしまうことがあるからです。子供の反応を見ながら、嫌がったら無理強いはしなくていいと思います。

 

トイレが怖い場合

子供によってはトイレやおまるに座るのを嫌がることがあります。これには色んな理由がありますが、一般的なのは高い位置に座ること(落ちそうで怖い)、トイレやおまるの中心が空洞なこと(吸い込まれそうで怖い、暗いので怖い)、シートが冷たい、流す音が大きくて怖いなどです。

理想としてはトイトレを始める何か月か前から親が用を足すところを見せ、子供に流してもらい、その他の本やビデオなどでトイレという場所やそこで起こることに慣らしておくのがいいです。

どうしても恐怖が強い子供にはトイレに無理に座らせることをせず、始めはその周りで遊んだり、子供の好きなキャラクター、色、おもちゃなどで装飾して子供が徐々に慣れて座ってくれるまで根気よく環境を整えるのがいいと思います。流す音が嫌な場合は子供がいる前では流さないなどの対策をします。

実際トイレに座らせる時も初めは5秒座れたら褒め、その次は10秒、次は20秒、とだんだんハードルを上げていきながら子供が慣れるのを待ちます。トイレに座ったときにもらえるご褒美も強力な物を用意すると達成しやすいと思います。

 

---------------------------------------------------------------------

ここまで読んでいただいてありがとうございます。

後編へ続きます!

 

 

子供の言葉の引き出し方 - 家庭でできる療育(後編)

書いてるうちに長くなって後編に突入しています(笑)

今回は前回、前々回の前置きを前提に、一番「使える」方法いっぱいのはず。

 

 

f:id:Rim-Family:20210607071340j:plain

 

基本は模倣「マネっこ」から

 言葉を覚えていく基本は模倣です。

聞いた言葉を真似しようとして口を動かして音を出す、ということの練習を繰り返して発音がだんだんと本物に近くなっていきます。

始めは聞いたお手本の音と自分の実際出している音の違いがわからず、音がずれていることが多いそうで、これは年齢が進んで練習を重ねると改善してくる、と私の言語療法士は言っていました。

なので、始めから発音を無理に直す必要はなさそうです。

中編にも書きましたが、初期段階では音を繰り返す言葉「ママ」「ばあば」などが言いやすく、その後に違う子音の組み合わせを言えるようになることがほとんどです。

なので、中編で設定した目標に基づいて子供の好きな物・興味のある物の名前の中から簡単なものを練習しはじめるのがいいと思います。

 

子供が言葉を話し出す頃というのは、言葉だけでなく色んな模倣をし始める頃です。

身振り手振り、ダンス、体操、歩き方、遊び方、お絵かきなど、とにかくいっぱいの「マネ」をさせてみてください。

前回も書きましたが、マネをするためには「人や物に注目する」スキルが必要なので、共同注視ができていないお子さんはそこの部分も練習する必要があります。

子供がマネ・模倣を楽しんでするようになると、言葉だけでなく認知能力も飛躍的に伸びます。

マネはすべての学習の基本、と言われるのはこのあたりですね。

 

「トライアル」とは

さて、では実際に「練習」ってどうやるのでしょう。

ここは少し応用行動療法(ABA)のやり方を借りて説明します。

というのも、私は応用行動分析士の資格も持っていて、この辺りが庭(専門分野)なので、これで説明するのが一番しっくりくるのです。

(ちなみにクリミナルマインドが好きなので本当は自分を行動分析官と言いたいところですが、この辺りはまた今度😅)

 

「トライアル」というのは、言語練習をする際の流れをひとまとまりにしたものです。

 

それは

**************

1.きっかけ・働きかけ

2.行動(発音)

3.結果

**************

 

から成り立っています。

 

これだけではよくわからないと思うので、もう少し踏み込んで説明します。

きっかけ・働きかけというのは、療育者(ここでは親)が行うものです。

言わせたい言葉を引き出すきっかけをつくったり、子供が言葉を言うように働きかけます。

具体的には好きな物を見せる絵本や写真を見て好きそうな物を指さすおやつを手に持つ遊びの中でおもちゃを手に持つ見えるけど触れない場所に好きなおもちゃを置く、などです。

つまり、子供に「今言葉を言うタイミングだよ」というのを教えるのです。

そしてその時に子供がマネをできるように言葉のお手本を言います。(このお手本、だんだん薄くしていきます)。0

療育の現場では、初期段階ではけっこうハッキリときっかけを提示します。子供が好きなおもちゃを目の高さに掲げて「じゃーん」という効果音が聞こえて来そうなほど。

 

2の行動は、子供の行動です。

今回は言葉を教えるので、行動というのは言葉を発音するという行動です。

子供が「言葉を言う」というのが私たちがしてほしい行動ですが、もちろんするときとしないときがあります。

 

3は結果です。これはまた療育者(親)が行うものです。

2の子供の行動を基にして結果を起こします。1できっかけを作ったものを手渡す褒める本を読み進める何もしない、など色んなパターンがあります。

なぜこのステップが必要なのかというと、行動療法の基礎となっている行動・学習理論において、「人は行動していい結果が得られるとその行動を繰り返す傾向がある」というものがあるからです。

子供に言葉を教える際、子供が言葉を発音していい結果が得られると、次の機会にその子はまた言葉を言う可能性が高まるのです。

 

トライアルの例:「開けて」を教えました

私の娘をまた例にしてトライアルを見ていきましょう。

「開けて」という言葉がとても便利なので教えることにしました。

透明の蓋つき容器を用意します。子供が自分で開けられない蓋がいいです。

そこに好きなお菓子一個とか、好きなおもちゃ一個とか、パズルのピースを一個とか入れておきます。

それが私のきっかけ(1)の土台作りです。

中身が欲しい娘は私の所へ容器を持って来て手渡します。

もちろん、言葉を使うのに慣れていない娘は渡すだけでおしまいです。

でもここで開けてしまうと、せっかく作った言葉のきっかけの土台が無駄になってしまうので開けません。

容器を持って「あーけーて」とハッキリ言います。これが直接のきっかけ(1)です。娘に今言葉を言うタイミングだよ、とキューを出します。

始めた頃は箱を私の方に押したりするだけでしたが、しばらくして「あ、ん」と娘なりに頑張って私の言葉「あけて」のマネをしてくるようになりました。これが娘の行動(2)です。

娘がマネをしたらすぐ、「あけて、ねー。わかったよー!」と言って蓋を開けてあげます。これが私が与える結果(3)です。

そして娘は中身を楽しみます。

 

日常の中で「開けて」を言わせるタイミングって結構多いと思います。容器だけでなくドアだったり、窓だったり、戸棚だったり、冷蔵庫だったり。

その度に上記のようなトライアルを繰り返しました。

今では私がはっきりときっかけを作らなくても自然なタイミングで色んなものをあけてと自ら頼んでくるようになっています。

ちなみにまだ発音は「あ、ん」です。「あけて」とハッキリ言えるようになるのにはもう少し時間がかかると思います。

 

このようなトライアルを色んなきっかけを作って色んな言葉で行うことで子供は言葉を獲得していきます。

 

ちなみに私が今まで娘に教えた言葉はこんな感じです:

開けて  りんご  入れて  ぶどう  電話  丸  リモコン

もっと  バナナ  こっち  ごはん  みず  葉っぱ  シャボン玉

抱っこ  靴  来て  置いて  せっけん  石  お絵かき  砂 

 

もちろん全部、完全に言えるわけではなくまだまだ毎日練習中です。

 

トライアルの流れや練習の仕方など、少しは説明できたでしょうか。

ここからはこの言語練習をやっていく上での成功率を上げる方法やアドバイスなどをまとめます。

 

少しの不便さ

きっかけを作るうえで大事なことは、意識的に「少しの不便さ」を子供に体験させることです。

少しの不便さを具体的に言うと、開かない箱、開かないドア、もらえないお菓子、つけてもらえないテレビ、揃わないパズルピース、色の抜けたクレヨン、などなど。

 

私たちは親なので、子供が今何を求めているのか言葉を使わなくてもだいたいわかりますよね。

でもそこで子供が言葉を使うことなく欲求・要求を満たしてしまったら子供は言葉を使う機会がなくなってしまいます。

そこで、日常の中でなるべく上記のような「少しの不便さ」を作ってあげます。

あくまで「すこし」です。

子供にとってあまりに難しかったり、不便な状況を長引かせるとフラストレーションがたまってしまうので、少しだけです。

言葉を使うだけで自分の良いたいこと、欲しいものが伝わって問題解決ができる、という状況を作ること、それを子供に体験させることが大事です。

 

 わからないフリ

少しの不便さを提供するのと同時に、大人は周りの人も含め「わからないフリ」をしてもらうのが大切です。

子供がお菓子の袋を自分のところに持ってきたらお菓子を食べたいんだろうな、袋を開けて欲しいんだろうな、というのはわかりますよね。

でもそこであえて、わからないフリです。

「なあに?」「何が欲しいの?」「どうしたいの?」など聞いて子供に「開けて」「お菓子」などと言わせるきっかけを作ります。

それで言わなければ踏み込んで「おーかーし」「ちょーだい」などと模倣から言葉を引き出します。

言葉を教え始めたらもう一人の親、おじいちゃん、おばあちゃん、親戚、先生など色んな人にわからないフリをしてもらいましょう。

 

ちょっと押してちょっと引く、のダンス

 言葉を教え始めて一番最初は子供は少しグズったり泣いたり怒ったりするかもしれません。

今まで言葉を使わなくても物をもらえていたり、気持ちを伝えられていたのに、わからないフリをされたり、少し不便を味わったりするからです。

 

療育現場では5歳‐10歳やもっと年齢の高いお子さんを担当することも多いです。それまで周りに言葉を使うことなく要求を叶えてもらっていたお子さんは、この始めのフラストレーションが大きくなる傾向にあります。

 

このフラストレーションを上手く話すモチベーションに変えて言葉を教えていくのが大事ですが、それは療育者(親がする場合は親が)子供の反応を観察するのが大切です。

あまりにわからないフリを長引かせたり、難しい言葉を言わせようとしすぎたり、発音を矯正しようとするとモチベーションよりフラストレーションの方が高くなり、子供は話すのを楽しいと思えなくなってしまい、声を出すのをやめてしまいます。

それは、押しすぎ。

 

逆に、欲しい物や要求を言葉を使わずにすべて叶えて子供が言葉を使うきっかけを与えなければ、言葉は伸びません。

これは、引きすぎ。

 

少しだけの時間不便な状況を作り、それに「言葉」という打開する方法を示してあげるというのが療育者の役割です。

そして言葉を使ったときに素敵なことが起きる、たとえば親と心が通じ合ったり、同じものを見て楽しんだり、美味しいお菓子が手に入ったりするという結果がついてくることによって、また言葉を使おう、と思ってもらうのです。

 

子供を注意深く観察し、ときには押して、ときには引いて、子供とちょうどいいダンスを踊るのが大事になります。

これは親だけでなく、プロの療育者にも言えることです。言語療法士や行動療法士にもたまに押しすぎたり、厳しすぎる人がいます。実際、昔はそのほうが子供が伸びると考えられていました(いわゆる根拠のないスパルタです)。

なので、ちょうどいいバランスをもって取り組んでいきましょう。

前回書いたように、根本はあくまで子供が言葉を使うのを楽しいと思うことで、モチベーションを続かせることです。

 

 上手く行かない時は

きっかけを作ったまではいいけれど、それに子供が何も言おうとしなかったり物を見てもいなかったりしたらどのような結果を与えればいいのでしょうか。

 

答えは「何もしない + リセット」です。

「違うよ」と言ったり、叱ったり怒ったりする必要はありません。

そのままにします。

 

そして、もう一度同じきっかけを与えたりもう一歩踏み込んだきっかけ作りをします。

すなわち、きっかけをリセットするのです。

療育は上手く行くときもあれば、中々進まないこともあります。

こちらがいくら上手にきっかけを作っても、目標がその子に合っていたとしても、言いたくない、話したくない、という日もあるでしょう。

 

大人もそうですよね。

料理を作る方法は知ってるし過去に何度もやっているけど、今日もそれをやれと言われて嫌な日もあります。

なので、調子が悪い日は無理しないで。

また次の機会を待ちましょう。

 

では、言う気持ちはあるけど正しい言葉になっていない場合はどうすればいいでしょうか。

 

答えは「それでもいい結果を与える」です。

イヌ、と言って欲しくて子供が言ったのが「ちー」だった時。

「違う、い・ぬ だよ」

など、直す必要はありません。

 

上記しましたが、話し始める時の子供は自分が聞いた音と自分が出している音がどのくらい似ているのか、違うのかがわかっていません。

なので、あまりに修正に時間をかけていい結果を与えないでいると言葉を使うというモチベーションまで下げてしまいます。

 

なので「そうだね、『いぬ』だね~、わんわん!」

などと、いい結果を与えながら正しい発音を聞かせてみせるくらいでいいと思います。

子供はそうして話したことに対しての対価も得られるし、正しい発音を耳にする機会も増えるからです。

 

 

楽しい親子関係を崩さないバランス

最後に。

前の項目でも書いてきましたが、親が療育をする際、とくに真面目な方や子供の言葉が遅いことに対する不安の強い方は、一生懸命になるあまり子供を追い詰めてしまうことがあります。

療育の現場でも何度も見てきました。

言語療法や行動療法、またはそれに基づく療育でも最近は親に対するトレーニング(ペアレント・トレーニング)がさかんに行われていますし、親が療育者としての役割を担うことも多くなってきました。

 

これは個人の考えになってしまいますが、たとえ親が家庭で療育を行う場合でも、親は療育者である前に、親です。

合わなかったら担当を代えられる療育者と違い、親は自分しかいません。

一度関係を壊してしまうと修正するのが難しいので、子供と一緒に楽しく家庭療育をして行って欲しいな、と思います。

 

長くお付き合いいただきありがとうございました。

まだまだ書ききれないテクニックや手法が山ほどあります。

いつか何かの形でまた書ければいいな。

 

f:id:Rim-Family:20210607165735j:plain

 

 

 

子供の言葉の引き出し方 - 家庭でできる療育(中編)

後編とする予定だったのですが、書いていたら思ったよりも長くなってしまいました。

なので、今回は中編です!

子供の言葉の引き出し方、今日からすぐに使えるやり方をいくつかご紹介します。

また前提が長くなってしまいましたが、お付き合いください。

 

 

f:id:Rim-Family:20210524054441j:plain

 

 マイルストーンの理解を

子供の言語発達にはある程度のパターンがあるとされていて、それによってそれぞれの月年齢でのマイルストーン(基準)が定められています。

言語発達のめやす、や、言葉の発達段階、などで検索していただくとそれぞれの月年齢でどの程度を話すのが基準なのかがわかると思います。

マイルストーンよりも先行したり、もっと高度な言葉を教えようとしても中々上手くいきません。なぜかというと、下記でも触れますが言葉というのは認知や知能、運動や感覚などと密接に関係していて、それらが一緒に発達することで言葉も発達していきます。なので、マイルストーンを知ってそれ以上を無理に子供に求めないことも大切なのです。

 

何故話さないの? 原因を探る

マイルストーンを参考にし、子供の言葉が基準よりも遅れているとき、下記のやり方で練習を始める前に以下のことを必ずチェックしてください。

何故かというと、これらが当てはまる場合は話す準備がまだできていないからです。

 

1.聴覚に問題はないか

 聴覚に問題があり、相手の話すことが上手く聞き取れていないとき、言葉の音を正しく聞いて自分で正しく発することは難しくなります。もっと踏み込んだ療育や他の分野のケアが必要になるので、子供の言葉が遅い場合は必ず聴覚健診を受けてください。

 

2.発達障害がないか、また認知や知能に問題はないか

前編でも触れましたが、発達障害や認知の発達の遅れがある場合、言語もそれに伴って遅くなる傾向にあります。なので言語だけでなく全体的発達に心配がある場合、言語練習していくことも無駄ではないですが、包括的な療育を受けられる所を探すのが一番だと思います。

とはいえ、専門機関での療育を受けるまでに時間がかかったり、思ったサービスを受けられないという場合もあると思います(アメリカでもそうです)。

これらの場合やもう専門機関で療育を受けており家庭でもできることを、という場合は以下の練習方法は参考になると思います。

 

3.口の筋肉や構造に問題はないか

正しく発音するためには口の構造や筋肉が正しく発達していることが必要です。口を大きく開けたり、唇を尖らせたり、息をふーっと吹いたり、舌を出して色んな方向に動かしたりして口の筋肉を強くする練習をすることで、発音が良くなってくることがあります。言葉を教えるのと同時に口を動かす練習をするといいと思います。

 

言語練習の前に、共同注視(Joint Attention)

以前、共同注視の記事を書きました。

言語発達の練習の際、共同注視ができると進み方が早いです。

ASDなどがある場合、共同注視が苦手というお子さんが多いので、言語練習ができなくはないですが共同注視を練習して上達が見えてから言語練習に入ることをおすすめします。

共同注視の記事はこちら:

www.rimpsychology.com

 

受容言語が先、その後に表出言語が続く

言葉を話す際には基本的な受容言語(言葉の理解)が大前提になります。

いくつかの音のセット(例えば「ぶ」と「た」で「ぶた」)が身の回りの物や出来事を示していること、それが何であるかを理解することが言葉を表出として出す前には必要です。

物の名前以外にも動詞・身振り手振り・命令や要求・感情表現など、基礎的なレベルで話しかけられた内容の理解が進むことで言葉が出やすくなります。

もしお子さんが言葉の理解自体があまりできていない時は、表出(声を出して話す)を直接教え込むよりは受容言語のほうを集中的に練習したほうが近道と言えます。

 

受容言語の練習に良いのは:

 

1.〇〇どーれ?

絵本、絵カード、写真など見慣れている物が2-3個並んでいる中から特定の物を選んでもらう

例えば、りんご、うさぎ、車の絵を並べて見せて、「うさぎどーれ?」

 

2.強調読み

絵本を読んでいる時すべてを流して読むのではなく、絵の中から簡単な名前の絵を指さして「にんじん!!」など、強調(大きな声でイントネーションを付けて)して読むと名前が入って行きやすいです。

 

3.ナレーション

子供が遊んでいる時やお手伝いをしてくれている時、簡単な言葉で行程をナレーションしてあげると言葉が入っていきやすいと言われています。

ここで大事なのは、ベラベラと長文でずーっと喋るわけではない、ということです。

 

基本は今のレベルから1アップ

  • 子供が音しか出ていない時は → 単語
  • 単語がたくさん身についたけど2語文はまだ → 2語文
  • 2語文(名詞・動詞)はたくさん話す → 形容詞や形容動詞をプラス

 

娘を例にとると、単語が20-40出始めたくらいなので、ほとんど単語でやっています。

「つみき」「赤」「入れて」「こっち」「いいよ」「やったぁ」「もっと?」「つみき」「青」「入れて」「入った!」

みたいな感じです。

大事なのは、子供が場面場面でもう少しで言えるであろうことを代弁してあげる、ということです。

 

出ている音や単語を分析し、次段階の目標設定

聴覚や発達障害や口の筋肉の状態を確認し、共同注視や受容言語なども練習し、子供の受容言語が増えてきたな~と感じたらいよいよ本格的に表出言語の練習に移る時期です。

何でもそうですが、始める前にすべきことは現状把握目標設定です。

クライアントさんを担当する場合、どんな音が出せてどんな単語を知っていてどんな単語が言えるかなど書き出し、表にし、日付をつけて記録します。

が、今回は「家庭でできる」なのであくまでどの程度言葉が出ているかを知る程度でいいと思います。

「言える言葉」「もう少しで言えそうな言葉」「受容(理解)できているけど表出できない言葉」「受容もできない言葉」と、「今言える音」などを把握し、書き留めて置くといいと思います。

毎日だんだんと変わるので週1くらいでアップデートしてください。

 

下の表は娘のSLP(言語療法士)がくれたものです。英語版しかないのですが、日本語も探せばあると思います。

年齢によって比較的始めに出やすい音と後の方に出る音があるそうで、これは口のどの部分をどう動かして音を作るかに関係しているそうです。上の数字が音が出始める年齢です。

この表を見ると、始めの頃は口の前の部分(唇)を使う音が比較的出やすいのがわかります。

 

f:id:Rim-Family:20210601092920j:plain

Sander (1972), Grunwell (1981) and Smit et al. (1990)

 

 なので単語が出ていない場合はこの辺りの音が出ているかを確かめ、これらの音が続く単語「まま」「ぱぱ」「みみ」「ばぁば」「ばいばい」などを練習するのがいいと思います。

音が繰り返す単語は比較的初期でも言いやすく、口を複雑に動かさなくても言葉になるので、子供も親も達成感が得やすく、練習のモチベーションも続くことが多いからです。

今の自分の子の言葉の状況が把握できたら、次の段階を目指して目標を設定します。

下の表は福井市福祉保健部子育て支援課からお借りしました。

目標設定の参考になると思います。

 

f:id:Rim-Family:20210601102116j:plain

ウェブサイト https://www.hagukumu.net/column/papamama/p007861.html より

 

興味のあること、好きなものを把握する

言いやすい音と言いにくい音がある、という内容を上記しましたが、親が家庭で療育する場合、あまりこの辺りの細かいことにとらわれる必要はないと、私は感じています(そうでない療育者ももちろん多いです)。

 

何故そう思うかというと、子供の言葉を引き出すのに一番大事なことはいつでも「話したいと思う気持ち」、つまりモチベーションにあると思うからです。

言葉というのは鍵みたいなもので、色んな扉を開ける道具みたいなものです。

たくさん話せるようになれば欲しい物が的確に手に入るようになるし、好きな人と気持ちが通じ合うようになるし、楽しい時間が過ごせます。

だから言葉を覚えること、言えること、使うことはいつでもつまらない「訓練」でも「試練」でもただの「学習」でもなく、人生を豊かで楽しいものにするため、というポジティブな気持ちで取り組んで欲しいなと思います。

 

なので、言葉を教える際に一番先にすることは子供の好きな物や興味のある事を探すことです。

ここは家庭で親が療育をする際の大きな利点です。なぜなら複数のクライアントを抱えて一人の子供に集中できる時間が少ない療育者に比べて、子供の好きな事や物を常に把握しているのが私たち親だからです。

 

ここで一つ例を。

娘がまだ2-3つしか単語を言わなかった時、本の中を指して「しー」とか「あっしー」と言い始めました。

その時はあまり深く考えていなかったのですが、2,3日後になって娘が「タクシー」と言っているのだと気が付きました。

娘は歌がとにかく好きで、その時に大好きだったのが「はたらくくるま」。

その中の「昼でも夜でもどこへでも、はーい、タクシー」という部分が好きで、歌がかかって片手を挙げながら「あっしー」と言っているのを見て、本の絵を改めてみたら確かにタクシーの絵だったので間違いないと思いました。

TとKとSの音が入っているのであまり言いやすい言葉でもないのですが、娘がそれを繰り返し言って楽しんでいるのでタクシーを教えるリストに加えました。

色んなタクシーの写真を見たり、動画を見たり、絵を書いたり、歌を歌ったりしてタクシーを娘と堪能しました😂

今は興味が他の歌に移ったのですが、その時に言えるようになった「タクシー」は今でも言えるし、「好きなものを追う力」を改めて感じた出来事でした。

 

だから教える言葉は基本的に子供が好きなものがいいです。

動物好きの子だったら動物の名前、お菓子が好きならお菓子の名前など、何でもいいから子供の興味が続くものが一番成功率が高いと思います。

 

好きな物の名前を言う

その物が手に入る(もっと見たり聞いたり実際にもらえたりする)

 

というサイクルが多ければ多いほど、子供はその言葉を覚えやすくなります。

 

後編に続きます!